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◆ピリオダイゼーション(期分け)の各期間の目安 2011.10.21
参考文献:Joe Friel著・『The Cyclist's Training Bible』・P106~115・velopress
ロードレースでは、持久力・LTの高さ・スプリント能力など様々な能力が求められる。これらを一度にまとめて鍛えるようとしても無理なので「期間ごとに特定の能力を集中的に練習してレベルアップさせ、その間他の能力は維持する程度にとどめる」というのがピリオダイゼーション(期分け)だ。これにより各方面の力をバランスよく高め、高い総合力を身に着けることができると共に、ピークの調整も比較的簡単になる。
ここでは5つのメソサイクル(数週間程度の期間)に分ける方法を紹介する。
1.移行期間(1週間~1ヶ月半):回復に専念する。
2.準備期間(3週間~1ヶ月):本格的なトレーニングに入るための準備をする。
3.基礎期間(2~3ヶ月):スピードスキル・筋力・持久力を高める。
4.強化期間(1ヶ月半~2ヶ月):練習強度を上げ優先順位の低いレースに出る。また苦手分野克服用の練習をする。
5.ピーク期間(1~2週間):テーパリング(高強度のまま練習量を減らす)を行いレースの準備をする。優先順位が中~低のレースに出る。
6.レース期間(1~3週間):優先順位が中~高いレースに出場しレース能力を維持する。
全体的なイメージとしては、基礎期間まで徐々に練習量と強度を上げて行き、強化期間以降は量を減らすと共にレース対策に特化した練習として強度を上げて行くというイメージだ(練習量は基礎期間が最大に、強度は強化期間が最大になる)。
注意点としては、基礎期間もある一定間隔で休息を入れる必要があることだ(例:3週間練習し1週間休む)。これを怠るとトレーニングの刺激に対して体の適合が間に合わず体力向上につながらないリスクがある。これは必ず守るようにしたい。
類似情報:竹谷賢二著・
『バイシクル トレーニングブック』・P154〜155・ベースボールマガジン社
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