もっと速くなるためのトレーニング方法のヒントを国内外の本・雑誌・ブログ・論文などから(ほぼ)毎日紹介します。
◆超回復の繰り返しが体力を向上させる 2011.10.02
参考文献:長谷川裕・『スポーツ動作と身体のしくみ』・P116〜118・ナツメ社
トレーニングの強度やボリュームが適切で、適切な休養が取れればもとの体力のレベルを少し超えたレベルまで回復がすすむいわゆる「超回復」が起こる。体力を向上させるにはこの超回復の効果が続いている間に、ふたたび適切なトレーニング強度とボリュームをかける必要がある。
超回復効果があらわれる前にトレーニングをしてしまうと、体力は逆に徐々に低下してしまう。また超回復効果があらわれても、そのタイミングで適切な負荷をかけなければ、もとのレベルに戻ってしまう。理想的なトレーニングとは、「超回復の効果が続いている間に適切なトレーニングを行い、よい休養をとる」というサイクルを繰り返し「少しずつ体力を向上させていくこと」と言える。
これは「Eat well, Sleep well, Train well.(よく食べ、よく眠り、よく練習しろ)」という自転車の格言にもあてはまる。もっと速くなるためについつい追い込むことばかり考えてしまいがちだが、回復まで含めて練習の一環であることはよくおぼえておきたい。
パワートレーニングをしている場合は、WOK+などのソフトを使ってTSSを算出することで、適切なトレーニング負荷と休息のバランスを数値で管理し、体力アップ・ピーク調整を図ることができる。これはパワトレの最大のメリットの一つなのでぜひ利用したい(『パワー
トレーニング バイブル』に詳細説明あり)。
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