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◆体の水分減少量の閾値と最適なドリンクの温度 2011.11.18
参考文献:桜井智野風著・『ランニングのかがく』・P119・秀和システム
青木純一郎, 佐藤佑, 村岡功編著・『スポーツ生理学』・P66・市村出版
かつては「運動中の水分補給は悪いこと」と考えられていたのと同じように、例え飲むとしても「冷たいドリンクはよくないこと」という認識が強かった。
現在では、運動中の水分補給がパフォーマンスの維持に有効であることが広く知られており、むしろこまめな水分補給が推奨されている。脱水症状は、有酸素運動と無酸素運動のいずれにも悪影響をおよぼすが、その閾値(いきち)は以下の通り「有酸素運動」のほうが「無酸素運動」よりも早い段階で悪影響が現れる。
【パフォーマンスに悪影響を及ぼす体の水分減少量の閾値(体重に対する比率)】
・有酸素運動:2%
・無酸素運動:4%
最高発汗量は1時間あたり1〜2sが標準的だが、体重60sの人の場合その2%は1.2sなので、運動開始後1時間を待たずして持久力に悪影響が出始める可能性があるということだ。
また「冷たいドリンクはよくない」とい考えも現在では否定されている。
現在では、もっとも身体がドリンクを吸収しやすい最適な温度帯は、5〜15度といわれている。実際に体温並みの37度の水よりも、4度の水のほうが身体への吸収が速く体温上昇抑制効果も高かったとの研究結果がある。
暑い時期に周回コースや補給ポイントがある場合は、この温度帯で準備し受け渡すことで選手のレース中の水分補給速度を最大化することができる。
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<本件記事の参考文献>
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