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◆筋パワーのピーク値は、最大筋力あるいは最大筋収縮速度のほぼ1/3で得られる 2011.10.25
参考文献:青木純一郎, 佐藤佑, 村岡功編著・『スポーツ生理学』・P32〜33・市村出版
長谷川裕著・『スポーツ動作と身体のしくみ』,P102〜103・ナツメ社
パワー・メーターで最高出力の計測にチャレンジしてみると、重いギアよりは比較的軽いギアを高速で回した時の方が高いパワーが出やすいことが実感できる。筋パワーは「力×速度」で定義されるが、力と速度は逆の関係にある。具体的には、スピードが速くなると力は小さくなり、力が大きくなるとスピードは遅くなる。筋パワーのピーク値を平均値としてみると、最大筋力あるいは最大筋収縮速度のほぼ1/3程度で得られることがわかっている。
筋パワーのピーク値を高めるには、最大筋力の1/3〜1/2程度のトレーニングが望ましい。成人男性の場合は筋収縮速度の大幅な向上は難しい一方で、筋力の増大は比較的実現しやすいという特性があるので、筋力強化寄りのトレーニングを行った方が、筋パワーのピーク値を高める上では効果が高いといえる。
筋力強化方法には、「神経系を鍛え普段1/4〜1/3程度余力として残されている(ある意味サボっている)筋繊維を動員し生理的限界近くまで発揮できるようにする方法」と「筋肥大を目指す方法(筋肉量が増えると出せる力も大きくなる)」がある。前者は筋肉量はそのままで使える割合を増やすというものなので、体重増加につながらない。ロードレースやヒルクライムなどパワー・ウィエイト・レシオが大きく影響するレースを目指す場合は、こちらに重点を置いた方がよいと言える。一方で平地のレースを主体にするのであれば、筋肥大を目指しても余り問題にならない。既に相当トレーニングを積んできており、既に神経系が十分鍛えられている場合は、さらなる筋パワーの向上を目指すには、筋肥大させるしかない。
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<本件記事の参考文献>
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