もっと速くなるためのトレーニング方法のヒントを国内外の本・雑誌・ブログ・論文などから(ほぼ)毎日紹介します。
◆無酸素運動寄りのレース前には、いかに疲れを抜いて元気な状態にもっていくかが重要 2011.09.20
参考文献:ハンター・アレン アンドリュー・コーガン博士・『パワー トレーニング バイブル』・P207(仮)
OVERLANDER株式会社
パワー トレーニング バイブルの著者が、200名の選手に自己ベストのパワーが出た際のTSB(トレーニング・ストレス・バランス)を聞き取り調査したところ、持続時間が5分未満の運動については、TSBがプラス寄り(疲労が抜けた状態の時)にベストが出る傾向にあることが明確に確認された。この理由は、5分未満の運動では神経筋パワーや無酸素運動容量の重要性が高いが、これらは疲労が抜けて体が元気な時に最高になるからだ。よって短時間・高強度の無酸素運動が勝負を分けるようなレースの前には、レース前にテーパリングや休息をしっかり取ることが大切になる。
これとは逆にロードレースのように長距離の競技の場合は、有酸素運動であり疲労が抜けて元気な状態にあるかどうかは関係ない。それよりも地道にトレーニングを積み上げ体力(地力=CTL=長期トレーニング負荷)がどこまで高まっているかが重要になるので、レース前にテーパリングや休息を過度に取る必要はない。
LTパワー値で5W/sを出せればかなりレベルが高い←次の記事を読む