もっと速くなるためのトレーニング方法のヒントを国内外の本・雑誌・ブログ・論文などから(ほぼ)毎日紹介します。
              
              ◆【改訂版】限界まで鍛えたらFTPはどこまで上がるか? 2012.01.04
                参考書籍:Joe Friel著・『THE CYCLIST'S TRAINING BIBLE』・P29・velopress
                     柿木克之さん指導・監修・「パワートレーニングで一歩先ゆくベースアップ」
                     『funride』2009年11月号・P40・株式会社ランナーズ
                     ハンター・アレン アンドリュー・コーガン博士・『パワー・トレーニング・バイブル』・P79
                     OVERLANDER株式会社
                参考URL:TARMACBLOG:
http://tarmac2006.blog103.fc2.com/blog-entry-256.html
                     bike training tips.com・『Great training sessions #1: The MAP test』
                     
http://www.biketrainingtips.com/2011/06/great-training-sessions-1-map-test.html
                
                (
2011.11.11の記事にVO2maxに対するLT比率の上限目途値:80~90%*を組み込み加筆修正しました)
*『THE CYCLIST'S TRAINING BIBLE』より引用
                ロードレーサーであれば誰でも「自分のポテンシャルの限界まで鍛えたらどのレベルまで到達できるか?」が気になるのではないだろうか。今回は、
2011.11.11に紹介した『FTPのポテンシャル上限推定値計算シート』の【改訂版】を紹介する。まず最初に「FTP(のパワー・ウェイト・レシオ)を上げる方法」を整理すると、大きく分けると以下の3種類のアプローチがある。
                
                
                【FTP(のパワー・ウェイト・レシオ)を上げる方法】
1.筋肉量(≒除脂肪体重)をそのままに保ち体脂肪を落とす(体脂肪率を落とす)。
                  【方法】ダイエット(LSD・カロリー・コントロールなどによりウェイト・コントロールする)
                
2.VO2maxパワーを上げる(有酸素運動の『器(容量)』の大きさを増やす)。
                  【方法】ソリアやメディオ(L5がもっとも有効・次にL4・その次がL3)
                
3.VO2maxに対するFTPの比率を上げる(有酸素運動の『器(容量)』を「疲労せずに使える比率」を上げる)。
                  【方法】メディオやソリア(L4下~L4がもっとも有効・L5も交える方が望ましい)
      ただし耐久走やテンポ走(L2~L3)で養成した高い有酸素能力が基礎となる
      レベルが高い選手ほど、効果を出すにはソリア(L5)の重要性が増す
                
                
                FTPを鍛えるにはこれらの方法があるが、これをトップ・アスリート並みの練習と摂生で限界までつきつめた場合のFTPの上限推定値を算出するのが以下のExcelシートだ。具体的には現時点での「FTP」「体重」「体脂肪率」「VO2maxパワー」を入力するだけで、自動的に算出される。
                
                
FTPのポテンシャル上限推定値の計算シート→
リンク
                
                
計算根拠は以下のようなものだ。
                
                【計算根拠】
                1.除脂肪体重(筋肉など)を維持したまま体脂肪率を下げていけばパワーウェイトレシオは向上するが、体脂肪率 のスポーツ選手としての下限は3%程度である。
                
2.VO2maxは、基本的に成人になると大幅に上昇することはないが、トレーニングによりシーズン中に最大7%程度
                上昇することがある(ゼロの場合もある)。
                
                3.FTP*はトレーニングによってVO2maxパワーに少しずつ近づいていき、トップ・レベルの選手では80~90%にも達する(今回改定箇所)。
                *『THE CYCLIST'S TRAINING BIBLE』ではLTと記載があるが、『パワー・トレーニング・バイブル』のFTPとほぼ同じ意味で使用しているので「FTP=LT」の意味で使用。
                
                
                つまり「筋肉量はそのままで、体脂肪率を3%まで下げ」「VO2maxパワーを限界まで上げ」「FTPのVO2maxパワーに対する比率をトップ・レベル並みの90%まで上げる」のに成功した場合のFTP(とそのパワーウェイトレシオ)を計算するという理屈だ。上記シートで算出されたFTPのパワー・ウェイト・レシオを「パワートレーニングサポートツール」のページにある『パワー・プロフィール一覧表』と比べると、自分がどのレベルまで到達できるかをおおよそ推定できる。
                パワートレーニングサポートツール→
リンク
                
                (注意)理屈上の数字なのであくまで参考まで。特に成人以下の成長期にあたる選手は大幅にVO2maxが上昇する可能性があるので、あてはまらない可能性が高い。またアームストロングのように成人後かなりたってからVO2maxがさらに上昇する例もある(関連記事→
一流プロと体組成を比較 ランス・アームストロング)。
                VO2maxパワーは東京体育館などで計測した正確な値を用いるのがベストだが、MAPテストで調べる方法や、簡易的には5~10分の最大パワーを入力する方法がある。
                MAPテスト関連情報→
bike training tips.com・『Great training sessions #1: The MAP test』
                          「秘密兵器」・LTインターバル
                          
                
                
また保守的に見積もる場合は、以下の数字を用いるのがおすすめだ。
<入力・要約シート>
・VO2maxパワー:10分の最大平均パワー
(もちろん東京体育館などでの実測値の方を利用した方が正確性は高い)
<詳細シート>
・目標体脂肪率:7%
・VO2maxパワー上昇幅:0%
・VO2maxパワーに対するFTP比率の上限:80%
                
            
            
            
                
            
                
                関連記事→
成人になってからはVO2maxよりもLTの方が上げやすい     減量に成功すれば相対的なVO2maxは向上する
                
                ローラー用・LT刺激 練習メニュー←続きを読む
                
                
                                     <本件記事の参考文献>
                
                
                
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