もっと速くなるためのトレーニング方法のヒントを国内外の本・雑誌・ブログ・論文などから(ほぼ)毎日紹介します。
◆練習強度や時間に対する「疲労回復に必要な時間の目安」 2011.10.15
参考文献:ランス・アームストロング, クリス・カーマイケル共著・本庄俊和訳
『ミラクルトレーニング 7週間完璧プログラム』・P116・未知谷
ハンター・アレン アンドリュー・コーガン博士共著・『パワー トレーニング バイブル』・P170
OVERLANDER株式会社
体力を向上させるには、まずは練習するのが第一だが、その量や時間に応じて適切な回復期間(含むアクティブ・リカバリー)を置くのも大切だ。練習でかかった負荷を「休めている間」にこそ超回復が起こり体力が向上するので、「練習と回復期間は1セット」と考えるべきと言える。疲労回復のスピードは、個人差(年齢や疲労回復力)が大きいので画一的には判断できないが、以下の目安が参考になる。
<運動強度・時間に対する回復に必要時間の目安>
6時間以内の有酸素運動:8時間
30〜60分のテンポトレーニング:8〜10時間
75〜120分のテンポトレーニング:24〜36時間
15〜45分の乳酸閾値トレーニング:24時間
60〜90分の乳酸閾値トレーニング:24〜36時間
10〜30分の超乳酸閾値トレーニング:24〜36時間
45分以上の超乳酸閾値トレーニング:36〜48時間
パワートレーニングを行っており、TSS*が算出できる場合は、以下が疲労回復の目安となる。
<TSSに対する疲労回復に必要な時間の目安>
150未満:翌日には疲労が回復
150〜300:翌日には疲労が残るが2日後には回復
300〜450:2日後でも疲労が残る可能性あり
450超:2〜3日間は疲労が残る
*TSS(Training Stress Score)はトレーニングの量と質を勘案して、体にどれくらい負荷がかかったかを数値化したもの。FTPで1時間TTをした時のTSSが100。FTPで20分維持のメニューを行った場合は、TSSは33になる(100÷60分×20分≒33)。