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速くなるためのヒント         

もっと速くなるためのトレーニング方法のヒントを国内外の本・雑誌・ブログ・論文などから紹介します。

◆総合力トレーニング WATTS-W3 2012.04.30
参考文献:ハンター・アレン アンドリュー・コーガン博士共著・『パワー トレーニング バイブル』・P79
     OVERLANDER株式会社

レース・シーズンのロング・ライドに有効な練習方法のひとつが、総合力を高めるトレーニング・メニューだろう。かけあいポイントなどを設定した実戦をある程度想定したチーム練習では、耐久走(L2)~神経筋パワー(L7)までの幅広い能力が自然と鍛えられることが多いが、単独練習の場合は、ある程度課題をもって取り組まなければ自分の好みに偏った練習内容になってしまうかも知れない。今回は『パワー・トレーニング・バイブル』より所要3時間と比較的コンパクトな総合トレーニング練習メニュー「WATTS-W3」を紹介する。

この練習メニューは、所要時間こそそれほど長くはないものの、神経筋パワー(L7)・無酸素運動容量(L6)といった短時間高強度の練習メニューに加え、FTP~少し上(L4)で維持するインターバルなど、FTPを超えるレベルでの練習が中心になっているので、練習後の疲労度はかなり高くなるだろう。レース・シーズンに、L6~L7といった高強度領域を重点的鍛えつつ、総合力を高めたい時におすすめのメニューといえる。

■WATTS-W3 総合力トレーニング
1.楽なペースで15分程度ウォーミング・アップをする。ウォーミング・アップ中に1分間の高回転ペダリング(100rpm以上)を3本行う。
2.メインセットは、まず300mのアウター・ギアでの全力スプリント×4本から開始する。53-15のギア比で初速35㎞/hからスプリントを開始し、ギアを2回落として加速する(スプリント終了時は53-13で終了)。スプリント間には3~4分間の回復走を挟む。
3.続いてFTPの少し上(100~105%:FTP)で12分間維持のインターバルを2本行う。インターバル間には、5分間の回復走を挟む。FTPを少し超えたレベルで維持するので、「きつい」と感じるかも知れないがなるべく目標のパワー水準を保つように努力する。
4.続いて2分の無酸素運動容量レベルでのインターバルを4本行う。パワーはFTPの130%を維持する。インターバル間には1分間回復走を挟む。
5.メインセットの締めとして、20分間・FTPの56~75%で耐久走を行う。
6.耐久走を終了後、5分間ほど楽に流してクールダウンをして終了する。



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