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速くなるためのヒント         

もっと速くなるためのトレーニング方法のヒントを国内外の本・雑誌・ブログ・論文などから(ほぼ)毎日紹介します。

◆新城幸也選手のペダリングやポジション 2012.01.24
参考文献:山崎嘉貴・「最速店長日記」・『CYCLE SPORTS(2012年1月号)』・P166・八重洲出版
     ふじいのりあき著・『ロードバイクの科学』・P48, 50, 61・スキージャーナル株式会社
参照URL:サイクルライフ・プロデューサー こ~ぢ
     『若者へ 俺を超えろ!』・http://cozzy.biz/?day=20111216
     『こ~ぢ倶楽部の夢』・http://cozzy.biz/?day=20111110
     YouTube
      http://www.youtube.com/watch?v=HsMFCUYE3Xw
      http://www.youtube.com/watch?v=2xJWse0koGY
      http://www.youtube.com/watch?v=bOaEmFUipxE
      http://www.youtube.com/watch?v=38udzVIlNqY

ペダリング方法やポジションの出し方には様々な流派がある。どれが正しいというよりは、体力レベル・スキル・体幹の強さ・柔軟性・目標とするレース・自分の好みなど、さまざまな要素を踏まえて自分にとって最適な(もっとも楽に・速く走れる)ものを見つけ出し習得していくのが現実的だろう。今回は新城幸也選手のペダリングやポジションに関する情報を紹介する。

CYCLE SPORTS 主催の全日本最速店長選手権2011で優勝した「最速店長」こと山崎嘉貴店長によると、新城選手のペダリング方法やポジションは、福島晋一選手・福島康司さん・山崎店長らの流派を受け継いだものだという。山崎店長は、その特徴を『CYCLE SPORTS 2012年1月号』P166で詳しく説明されている(以下、一部引用)。


「自分がフランスに行ったとき(中略)「サドルが高くて前に出ているから直したほうがいいね」と言われ(中略)一気に高さを2㎝低く、後ろに1㎝近く引きました。(中略)走ってみると、軽いギヤは(中略)回しにくいものの、重いギヤはガンガン踏めるし、回せるのです。(中略)このサドル位置で走ると(中略)何時まで「引く」かという部分を重視でき、同じ力でこいでも長い時間ペダルに力が入るのです。僕は引き足を重視しますので(中略)5時から8時の位置でも力が入っているサドル高に調整しています。(中略)2時や3時の位置は踏まないということではなくて、誰でも力が入れられますのであまり重視はしていません。」
参考文献:『CYCLE SPORTS 2012年1月号』・P166・八重洲出版


福島康司さんもフランスで同じような経験をされている。

「僕はフランスでロードバイクをはじめたようなものだ。(中略)僕はフランク・モレールと兄と3人でトレーニングに明け暮れた。(中略)練習初日、フランクは僕のサドルを3CM以上下げて、一番後ろに引いた。」
参照URL:サイクルライフ・プロデューサー こ~ぢ
     『若者へ 俺を超えろ!』・http://cozzy.biz/?day=20111216



サドルを後ろにすると大きな力で踏みやすくなることは、ふじいのりあきさん著の『ロードバイクの科学』のP61でも説明されており、実際に有効だと思われる。他方、引き足を積極的に使うことの是非については、議論が大きく分かれるところだろう。



ここで2010年のサイクル・モードで新城選手がPioneerのペダリングモニタセンサーを使ってペダリングした時の動画を見てみよう。

【新城幸也がサイクルモードでペダリングスキルを披露】YouTube



この動画の中では、下死点の前後で引き足によるトルクが発生していることが見て取れる。そしてペダリング効率*は、76%という驚異的に高い数字を記録している。この結果からは、山崎店長が説明されている「引き足を重視したペダリングやポジション」は、少なくとも新城選手にとってはペダリング効率を高めるのに役立っていると考えられる。

*ふじいのりあきさん著の『ロードバイクの科学』には、ペダリング効率について「クランク1回転にわたりペダル踏力に対するクランク踏力の割合を求めたものを“力効率指数”と呼びます。資料(文献8)によれば、日本競輪学校の若い生徒(年齢19~24歳)では45%程度だったそうです。(P48)」「中野選手の効率指数は、私の概算だと75%にも達していてペダリングのうまさがわかります。(P50)」との説明がある(Pioneerと近似値と思われるので掲載・ただし厳密には計算方法が違うと思われるのであくまで参考情報)。



以下の動画では、新城選手がペダリングを実演しつつアドバイスをしている。ここでは「腰が安定していること(=ペダリングをきれいにすること)の大切さ」が強調されている。

【新城幸也選手のペダリング】YouTube





最後に2010年ジロ・デ・イタリアの動画を2つ紹介する。ポジションやペダリングを観察するのに適した横写しの時間はやや短いが、レース中の新城選手のポジションやペダリングを垣間見ることができる。


【2010年ジロ・デ・イタリア 新城幸也 009.avi】YouTube



【新城幸也の激走にBGMをつけてみた】YouTube





注意が必要なのは、いきなり新城選手のようなポジションに変えても、それに必要な体幹や脚の筋力やペダリングスキルなどが備わっていなければ、効果的ではない可能性が高い点だ。新城選手の現在のポジションは、長い時間をかけて辿り着いた結果であると、福島康司さんのブログの中で以下のように説明されている。



「長いステムと高いサドルが格好いいと想っている人が多すぎます。
 そういうポジションは、無理のないポジションでしっかりと走り込んだ末の、体幹の強化や技術の修得があって初めてできるポジションなのです。

 幸也は10年かけて、サドルを3cm高く、ステムを3cm長く、クランクは170から172.5に変遷しました!」
参照URL:サイクルライフ・プロデューサー こ~ぢ
    『こ~ぢ倶楽部の夢』・http://cozzy.biz/?day=20111110



新城幸也選手のポジションに興味がある方は、山崎店長経営の「ブレアサイクリング」(長野県飯田市)で相談するか、福島康司(相沢康司)さん主催の「こ~ぢ倶楽部」の講習会に参加されるのも一案だろう。

ブレアサイクリングリンク
こ~ぢ倶楽部イベント案内リンク



ペダリングやポジションはトレーニング方法同様に個別性が高くじつに奥深いトピックなので、「この方法であれば誰にとってもベスト!」といった方法論は残念ながら今後も出てこないのではないかと思われる。その意味では多くの情報を参考にし、それらを自分の感覚と実際のパフォーマンス(パワーの推移や競技成績)で評価しながら、自分にとって最適な組み合わせを見つけていくことが大切になるといえるだろう。


関連記事(2012.02.17追加)
サイクルライフ・プロデューサーこーぢさん
引き脚基本のペダリングのメリットなどを詳細に説明されています→
リンク おすすめ!



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                     <本件記事の参考文献>



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