もっと速くなるためのトレーニング方法のヒントを国内外の本・雑誌・ブログ・論文などから(ほぼ)毎日紹介します。
◆オフ・シーズンにおすすめのトレーニング例(ベン・デイ氏) 2011.12.08
参考URL:Ben Day・『Off-Season Break & Winter Training for Cyclists』・dailypeloton.com・
http://www.dailypeloton.com/displayarticle.asp?pk=15945
オフ・シーズンの過ごし方には「まったく自転車には乗らない」「ランニングを行う」「シクロクロスのレースに出る」「筋力トレーニングを集中的に行う」などさまざまな方法がある。今回は、アメリカで『
DaybyDay』というサイクリスト用のコーチング・サービスを行っているサイトのコーチであるベン・デイ氏のお奨めのオフ・シーズンのトレーニング例を紹介する。
ロード・レーサーにとってのオフ・シーズンの役割には精神的な側面と肉体的な側面がある。
精神的な側面としては、いったんロード・バイクから離れることで、精神的な緊張を解き「やる気」を再充填することだ。ロード・レースにおいては苦しい練習をこなしていくうえでやる気はひじょうに重要だが、レースや練習できつい負荷がかかり続けるとやる気はだんだん減退していく。これを自転車から離れることでいったんリセットするわけだ。普通は1~2週間も自転車に乗らなければ、「乗りたくてウズウズする」ようになってくる。体の疲れも取れて「またロード・バイクに乗りたい!」と思ったなら、やる気が戻ってきた証拠であり、再びロード・バイクに乗り始めるよいタイミングといえる。
肉体的な面としては、シーズン中にロード・バイクに特化した練習でバランスが悪くなった筋肉を整える意味がある。自転車は、日常生活や他のスポーツではとらない不自然な姿勢で長時間運動するので、体の筋肉のバランスが悪くなり、腰や背中が痛くなったり、買い物などの日常生活の中で長時間歩くことが苦手になったりすることがある。オフ・シーズンはこれらを改善して「人間としての基本的な健康や身体の強さ」を取り戻す絶好の機会といえる。
そのためには、オフ・シーズンの2~3週間程度は、ロード・レースの競技力を上げるために特化した練習メニューから2~3週間離れる。これにより、心身をいったんリラックスさせシーズン中にできなかったことに取り組むことができる。その間は「体幹の強化」や「筋肉のバランス改善」に重点を置いてトレーニングすることがお奨めだ。また「ランニング」「ハイキング」「クロス・カントリー・スキー」に取り組むのもよい方法といる。ただし、オフ・シーズンのあとにロード・レースに特化したトレーニングを行えるように「筋肉の記憶」を維持することも重要なので、週に何回かは自転車に乗ることをお奨めする。
オフ・シーズンのおすすめトレーニングの具体例には以下のようなものがある。
【オフ・シーズンのおすすめのトレーニング例】
月曜日:1時間半・体幹の安定性を高めるための筋トレと1~2時間のサイクリング(低強度・高ケイデンス)
火曜日:1時間・クロス・トレーニング(他のスポーツ)
水曜日:1時間・体幹の安定性を高めるための筋トレ
木曜日:1~2時間・サイクリング(重いギア・低ケイデンスで)
金曜日:休養日
土曜日:1時間半・体幹の安定性を高めるための筋トレと1~2時間のサイクリング(自由走行)
日曜日:2時間・クロス・トレーニング(他のスポーツ)
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